インフルエンザは今でも怖い病気です。しかし皆さんの感覚では「かかるとしんどいが死ぬ程の病気ではない」と感じている人も少なくないのではないでしょうか。ではなぜこういう印象になっているのでしょう。
インフルエンザにかかった時の典型的なパターンを示してみます。インフルエンザは潜伏期間の短い病気ですので、インフルエンザにかかっている人と接触した場合、一両日中に発症します。軽症の方もいますが、一般的には突然の悪寒、関節痛、高熱が出現します。これはおかしいと思って近くのクリニックを受診すると、抗原検査(鼻の奥を綿棒でこする)にて数分で診断がつきます。抗原検査の検出率も高いです。そして診断がついてからすぐに抗インフルエンザ薬を服用します。するとインフルエンザの増殖は抑えられ、特別な理由がない限り重症化は抑えられます。インフルエンザは発症後5日でほぼ他人への感染性がなくなりますので、経過が悪くない限り5日たてば学校や会社に行く事が出来ます。抗インフルエンザ薬の効果は大きく、発症から48時間以内に服用すれば、一両日中に解熱する事も珍しくありません。従って「かかった時はしんどくてどうなる事かと思ったけど大丈夫だった」という経過をたどる事が多く「命にかかわる病気」の印象が乏しいのだと思います。またワクチンの効果もはっきりしています。ワクチンを接種していればそもそもかかりにくく、かかったとしても重症化を抑える事が出来ます。
さてそれに対して新型コロナウイルスにかかった時の経過はどうでしょうか?
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